整体・整骨院・カイロ…。一体何が違うの?を一気に解説します
日常的に身体のケアをしている方だと、一度は疑問に思った事があるんじゃないかなと思いますが
身体のケアと言っても色々なジャンルやお店がありますので
『お店?治療院?の種類がたくさんあってわからない』
なんて方も多いのではないかと思います。
前回は整体と揉みほぐし店の違いをメインに説明しましたが
今日はその他のジャンルについても簡単に違いを説明しておこうかなと。
- 施術のジャンルが多すぎて何が良いのかわからない
- 整体院と整骨院って似てるけど違うの?
- 整体とカイロって両方ボキボキするイメージだけど何が違う?
- 保険が使えるお店と使えないお店の違いって何?
今日のブログは↑こんな方にはお役に立つ内容になっていますので
是非参考にしていただければと思います。
ではさっそく見ていきましょう★
【マッサージ】と【揉みほぐし】は同じものではありません
それぞれの詳しい説明をする前に、ちょっと知っておいてもらいたことがあるので
そちらを先に書いておきます。
それは、一般的に多用されることが多い【マッサージ】という言葉について。
あなたがマッサージ屋だと思っているのはマッサージ屋ではない可能性が大
あなたもそうかもしれませんが、一般の方って【マッサージ】という言葉を気軽に使うことがとても多いと思います。
ちょっとマッサージ行ってくるわ
あそこのマッサージ上手だったよ!
など、当たり前のように使っている言葉だと思うのですが、この【マッサージ】という単語は
実は僕たちのような施術者が使う時は注意が必要な単語だったりするのです。
では、いきなりですが質問です。
よく大型スーパーやお風呂屋さんに入っているような【体を揉んでくれるお店】はマッサージ屋さんだと思いますか?
たぶん一般の方からすれば、ほとんどの方がマッサージという言葉を聞くと
体が辛い時に筋肉を揉みほぐしてもらうイメージだと思うので、上の質問に対して【はい】と答える人が多いと思います。
でも、答えはNOです。
…は?何が違うの?
と思う方も多いでしょうが、じつはこの「マッサージ」という単語がクセ者なんですね~。
一般の方はよくこの言葉を使いますが
実は僕達(整体師など)がこの「マッサージ」という言葉を使って施術するのは法律で禁止されているんですね(;’∀’)
どういう事かというと、マッサージという言葉は『按摩マッサージ指圧師』という国家資格を持っている人でなければ使ってはいけないという決まりがあるんです。
同時に『按摩(あんま)・指圧』という言葉も同様で、この国家資格を持った人のみが使って良いとされています。
ただ、この法律上の決まりというのもとても微妙で
有資格者以外はマッサージという言葉を使ってはいけないのですが
あくまでも『単体で』という感じなんですね(笑)
だから例えば「リラクゼーションマッサージ」とか「足つぼマッサージ」、「タイ式マッサージ」というような使い方であればOKのようです(;^ω^)
マッサージ屋さんだと思っているほとんどのお店は【リラクゼーション店】である
現在では、ある程度大きめなスーパーやお風呂屋さんには必ずと言って良いほど
身体のケアができるお店が入っていますが、これらのほとんどは【マッサージ店】ではなく
【リラクゼーション店】です。
マッサージと揉みほぐし、一体何が違うのか?
一般のお客さんにとって一番簡単でわかりやすい説明としては
『呼び方が違う』というところです(^-^;
上で説明した通り、マッサージの国家資格を持っていないと『マッサージ』という言葉を使ってはいけないので『リラクゼーション・揉みほぐし・ボディケア』という言葉を使っているという認識でOKだと思います。
え?それだけの違いなの?と思いますよね(^^;)
もちろん細かい違いはありますが
お客さん目線で言うのであれば呼び名の違いが一番かなと(;’∀’)
上記はあくまでも『お客さん目線でわかりやすく』説明した場合の話しです。
勉強量・知識量としては、確実に専門学校に行って国家試験を通過している分
圧倒的にマッサージ師の方が上な事が多いですが、施術内容としては似ているということ。
施術の内容としては似ていますが
大きな違いとしては、リラクゼーション系のお店で施術するにあたり『資格』は一切必要ありません。
これに対してビックリするお客さんがけっこう多いのですが
たぶんこの類のお店で働いている施術スタッフさんのほとんどは資格というものは持っていないと思います。
リラクゼーション店に来るお客さんで、やたらと『資格持ってんの?』と気にする方もいるようですが、そもそもリラクゼーション店では資格というものが必要ないのであえて取らないという人の方が多いと思います。
リラクゼーション系のお店の場合『資格持ってんの?』と上から聞いてくるお客さんって
とても多いようですが、失礼ながら個人的には
『そもそも何の資格の事をいってんの?資格の種類知ってる?』と思います。
『資格』といっても様々で、国家資格以外にも民間資格という物もありますし、その中でも本当に色々な資格があります。
リラクゼーション店の施術者は、施術経験の有無を問わず、勤務するお店が独自で行っている研修等でしっかりと練習をして責任者のチェックを受け合格すればお客さんの施術に入るという流れです。
無資格と言えども、独学を含めめちゃくちゃ勉強している方やめちゃくちゃ練習している方もたくさんいますから
必ずしもリラクゼーション店の施術者がマッサージ師よりも下という事はありません。
むしろマッサージ師でも資格取得後に何も勉強していないという方もいますから
結局のところはお客さんに判断してもらうのが一番と言えるでしょう。
ただ、いくら知識があっても揉むのが上手でも
リラクゼーション店のコンセプトはあくまでも「癒し」ですので
治療に近い内容を求めている方であれば、改善をコンセプトとしているお店を選んだ方が失敗の可能性は減ると思います。
整体ってどんな内容?ボキボキするの?
お次は「整体」についてです。
この整体というのは僕がやっているジャンルになるのですが、整体に関しては
『こういうやり方が整体』という明確な決まりが無いので、整体店によって施術方法はバラバラです。
整体と聞くと『バキ!』っと矯正をかけるイメージを持っている人が多いですが
これをしないと整体じゃないという事ではないということですね。
『整体って何ですか?』と聞かれたとしたら
『全身の関節の動きや骨格の歪みを(施術者の)手足を使って整え、
自然治癒力を上げて症状の改善を目指す施術法』
みたいな答えになるのかな?と思いますが
その方法自体に決まりはありません。
リラクゼーション店と同じ雰囲気でイメージを持たれることもあったりするのですが
明確な違いは、目的の違いです。
ちなみに整体師という資格ですが、これに関しても国家資格が存在しません。
整体師資格というのは民間資格のみとなりますので
最悪資格が無くても『整体師です』と名乗る事が可能です。
その為、なんというか…整体店として看板を上げてはいるけど
施術の内容はほぼリラクゼーション店並というお店もけっこう存在します。
要するに、とても怖いことではありますが
【誰でも『整体店』を始める事が出来てしまう=知識や技術がなくてもOK】
ということですから、例えば『リラクゼーションと言うよりも本格的な感じがするから』など
客寄せ目的でリラクゼーション用の施術しか出来ない人が整体店として開業する場合もあるという事です。
今自分で書いていて思いましたが、整体ってジャンルは物凄い曖昧で怖いですね(笑)
詳しくは後述しますが、整体とよく勘違いされる『整骨院』との違いとしては
整体が基本的に慢性的な症状に強いことに対して整骨院は急性的な疾患に対しての治療がメインとなります。
カイロプラクティックって何?整体と違うの?
カイロプラクティックやカイロという言葉。
こちらもよく耳にするかと思います。
僕がお客さんによく聞かれるのは
『整体とカイロは何が違うんですか?』という事。
整体でもバキバキっとやるお店もたくさんあるので明確な違いが分かりにくいですよね。
一番大きな違いとすれば
整体が東洋医学という事に対して
カイロプラクティックは西洋医学だという事でしょうか(^^)
簡単に言っちゃうと
筋肉の質が違うアジア人向けか欧米人向けかみたいな雰囲気ですので、根本的なところで違いはあるのですが
カイロの特徴としては『主に脊柱に対しての歪みを矯正(バキッと)して神経の働きを良くする』
という感じですね。
ちなみにカイロプラクティックに関しても整体と同じで日本国内では国家資格というものが存在しなくて
民間資格のみとなります。
こちらは整体と違って色々な施術法があるわけではなく、アジャスト(骨を鳴らすやつ)が基本なのでわかりやすいかと思います☺
カイロはアジャストが基本と書きましたが、日本国内にあるカイロプラクティック店では
欧米人と比べて筋肉が硬い日本人向けに「揉みほぐし」をメインにして、最後にアジャストで締めるみたいなお店も多いです。
アメリカなどではアジャストで始まりアジャストで終わるところが多いのですが
そこらへんは日本人向けに考えているお店が多いのだと思います。
ちなみに、カイロはアメリカではカイロドクターと言って立派な医療資格が存在しており
アメリカでカイロドクターの資格を取得して日本国内で開業しているようなカイロプラクターは
本場のやり方(ほぐし無し)でやっている方が多いですね。
整骨院と接骨院…骨つぎって何よ?整体と同じようなもの??
名前が似ているせいか、整体との違いがよくわからないという方が多いのが整骨院です。
たしかに『整体院』と『整骨院』ってよく似ていますが
これは意外にもやっている事が全っ然違うんですね~(;・∀・)
たぶんほとんどの整骨院では健康保険適用の治療がメインだと思うのですが
保険内の場合は電気治療や温熱治療など、人の手ではなく機械を使った治療内容が大半で
これらの内容に加えて5分程度人の手で揉んだりさすったりという運動療法が加わるという感じです。
整体は基本的に手技が多いので
こう聞くと整体とは全然違うことがわかってもらえると思います。
ただ例外もあって
整骨院によっては『保険適用外』で色々なメニューを取り入れている所もあります。
その保険外メニューで揉みほぐしや整体を取り入れている場合もありますが
その場合はあくまでも保険外ですので全額実費となります。
整骨院で施術するからといって全てが保険適用となるわけではなく、あくまでも
「保険適用の施術内容」に対して安くなるだけですので注意しましょう。
ちなみに、整骨院ではなく『接骨院』や『ほねつぎ』という看板も目にする事があると思いますが、これらは呼び名が違うだけで内容は全て整骨院と一緒です☺
あと、よく整骨院と整形の違いについても疑問に思っている方がいるので少し書いておきますが
整骨院で働いている人は『柔道整復師』、整形のリハビリ室にいるのは『理学療法士』という資格の人です。
やっている内容はとても似ていますが、大きな違いとしては
柔道整復師はケガを治す目的、理学療法士はリハビリの専門家ということ。
あとは、柔道整復師は自分で治療内容を決めて実際に施術する事が出来ますが
理学療法士は医師の指示のもとで動くので自分自身には決定権がないということです。
…たぶんそんな感じだったかと(笑)
マッサージや整体、健康保険が使えるものと使えないもの
こんな感じで、他にも色々な施術方法はあるのですが、とりあえず有名どころで
違いがわからないというものをピックアップして書いてみました(^^)
あまり細かくは書いていないですが、なんとなく違いを分かってもらえたでしょうか?
最後に、せっかくなのでそれぞれの施術店で健康保険が使えるかどうかについても書いておきます。
整骨院、鍼灸、あん摩マッサージに関してはOKとされていますが
何にでも使えるわけではなくて、それぞれに条件があります。
鍼灸、あん摩マッサージについては医師からの同意書等がある事に加え、決められた疾患であるという必要があります。
整骨院は診断書などは必要ないですが
骨折・捻挫・打撲・脱臼などの急性的な症状のみ保険適用OKとなります。
本当は急性的なものにしか保険は適用させてはいけないところを
肩こりなどの慢性疾患でも保険を使わせてしまっている整骨院がけっこう多いので
たまにテレビなどでも問題になっているという事ですね(^-^;
で、リラクゼーション・整体・カイロプラクティック等は民間療法となりますので保険は一切使えません。
僕的には簡単に書いたつもりなんですけど…
思いのほか長い記事になってしまいました(;’∀’)
自分でもビックリです。
という事で、ざざーっと書きましたが
何かの機会にお役立て頂ければ幸いでございます。
それでは~☆